アメリカ大統領選挙 ドナルド・トランプ勝利

10 11月

 ヒラリーが大勝すると予想していたが、恥ずかしいくらいに完全に外れた。
 ここまで現在の体制に不満を超えた怒りを抱えているとは思わなかった。

 ヒラリー・クリントンは、もともと人気のない嫌われ者の候補で、メール問題などもあり不信感が増大していたが、不確実性を増大させるだけの候補(トランプ氏)よりも選ばれるだろうと思っていたが、そうではなかった。
 激戦州では軒並み破れ、もともと民主党の強い州でも敗れるなど、ヒラリー氏の大敗となった。
 エスタブリッシュの代表と見られ、変革というよりも破壊を求める有権者から敵とされてしまい、FBIのメールの調査がなかったとしても結果は変わらなかったかもしれない。
 対してドナルド・トランプは、徹底的にポピュリズムに走り、矛盾はすべて国外や移民のせいにして票の掘り起こしに成功した。

 トランプ氏が大統領に就任した場合どうなるのかと考えると、現時点では何もわからない。
 選挙中に発言していた公約はどれもその場の盛り上がりのためのもので、就任後はあっさりと反故にするだろう。
 今後、どのような側近を抱えるかで政策は決まるから、予想のしようがない。
 強みは、公約なんてないようなものだから何をしても自由であることと、期待値がとことんまで低いのでまともなことをやるだけで好意的に迎えられること、そして、理性的で勤勉であるのにもかかわらず道化になることを厭わないところだ。
 結果を出すために、意外と手堅く人材を揃え、成果をだすかもしれない。
 
 負けた民主党は、ヒスパニック系などのマイノリティを支持母体にしていたが、今回の選挙ではほとんど動かず選挙では計算できないことが示された。
 しかし、今後はマイノリティが人口に占める割合が高くなっているのだから、既存の戦略を変える必要はなく、むしろどれだけ強化していくかが問われるだろう。
 むしろ、今回選挙で勝った共和党は大変だ。
 人口に占める白人の割合は低くなってくるし、高所得者向けの政策は支持されないから、今回や次回の選挙ではまだ戦えるかもしれないが、このままではジリ貧だ。
 トランプ次期大統領との関係の構築も苦労するだろうし、党運営は困難を極めるだろう。

 予備選挙を含めて示されたのは、資本が政治を支配している時代が終わろうとしていることだ。
 今までは選挙資金をかき集めてテレビCMを流しスタッフをどれだけ集められるかが勝敗を決めていたが、トランプ氏も、サンダース氏も、既存の勝利のセオリーを全く無視していたにもかかわらず躍進した。
 それがポピュリズム政治を強めているという負の側面を持つのかもしれないが、政治が資本から独立しようとしているという観点からは良いことではないだろうか。

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