将棋A級棋士の「カンニング」疑惑

20 10月

 羽生善治氏が言うように「疑わしきは罰せず」にすべきで、曖昧でその場しのぎの処罰は害しかない。
 たとえ、真っ黒な灰色であったとしてもだ。

 将棋の名人リーグA級に在籍している三浦弘行九段が、対局中にコンピュータで打つ手をカンニングしていた疑惑があるとして、竜王戦の挑戦権が実質剥奪される処罰が下された。
 三浦九段は、将棋界の最高峰のリーグに在籍している棋士であり、名実ともにトップ棋士だ。
 コンピュータとはじめて対局したA級棋士でもあり、敗北したことにより、コンピュータが人間に追いついたことを証明することになった。
 その三浦九段が「カンニング」をしたとして将棋界に、そして隣接する囲碁界に激震が走った。

 対局中の中座後の打った手がコンピュータの手と高い確率で同一であること、最近頻繁に中座していたことから、複数の棋士から「カンニング」の疑いを持たれることになった。
 処罰の数日前に電子機器の対局中の持ち込み禁止や外出禁止が、日本将棋連盟から出された後だっただけに、三浦九段との関連があったことが推測された。
 チェスの世界ではコンピュータを用いた「カンニング」をしたとして数年間追放された人物がいたが、プロとしての矜持を持つ将棋でも同様なことが起こったことは、とてもショックだった。

 三浦九段は、「私は、連盟から上記疑惑を持たれたので、平成28年10月11日及び12日において、連盟からの要望がなかったにもかかわらず、自ら保有するノートパソコン2台、デスクトップパソコン2台、スマートフォンの全アプリを撮影した画像を提出しています。」と声明をだしているが、この声明自体が、三浦九段が黒であることの何よりの状況証拠となっている。
 ノートパソコンやスマートフォン等のアプロを撮影した画像などは、アプロを削除した後に撮影をすれば良いのだから、全く証拠として信用できない。
 ノートパソコンやスマートフォン等の電子機器と回線の契約のすべて提出して、ログ等の解析を依頼しなければ、不正をしたか否かの調査はできない。
 私の全くの推測になるが、本当にアプリが入っておらずカンニングをしていないのであれ、電子機器と回線の契約すべてを提出できるはずだし、もちろん隠している電子機器があるという疑いは引き続き持たれるが、それが唯一の主張になる。
 アプリが入っていてカンニングをしていたならば、電子機器等の提出は、不正の証拠となるから出来ない。
 アプロを削除してもログ等には情報が残っているし、素人が完璧にログ等の証拠を完璧に隠滅することはほぼ不可能であること、専門家に依頼すればその専門家から漏れる恐れがあることからだ。
 
 状況証拠から真っ黒な灰色であったとしても、コンピュータに対して対応が遅れたのは日本将棋連盟の落ち度であるし、曖昧なまま処罰することは、相手に反論の余地と泥沼化を招くだけで、害しかない。
 

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