ヒラリー・クリントン大統領の誕生は近い

10 5月

 共和党はトランプ氏が、民主党はヒラリー氏が、大統領候補として本選挙を争うことが、ほぼ確定した。
 よほどのスキャンダルがなければ、ヒラリー・クリントンが大統領に選ばれるだろう。

 共和党は、本命が早々に撤退し、共和党内で嫌われ者のクルーズ氏を対抗にしようとしたが、トランプ氏に善戦することもできずに選挙戦を降りざるをえなくなった。
 要因は、共和党の中核となる支持層である白人男性がもとめる政策と共和党本流の政策が乖離していること、
つまり、格差というものに対して無策でありそれを助長していたことにある。
 共和党の富裕層への減税と小さな政府は、トリクルダウン理論「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が滴り落ちる(トリクルダウンする)」にあるが、このトリクルダウン理論は、国を富ませるという実証はないし、また低所得層・貧困層を支え復活させることもできない。
 どれだけ富裕層への減税をしても、中間層の多くが低所得層へ落ち込むことを防ぐことは出来ないということだ。
 貧しくなった白人男性にとって、共和党本流の政策は、まったく無為だ。
 そうしたなかでトランプ氏は、共和党の中核である白人男性に響く発言を繰り返すことによって、共和党の他の候補を突き放して勝利することができた。
 これはトランプ氏の勝利というよりも、共和党本流の自滅というべきで、共和党支持層と年を追うごとに乖離していったことを改めなければ、共和党本流はただ見放されるワシントンにだけ存在になるだろう。

 共和党内の選挙で圧勝したトランプ氏であるが、本選挙においては惨敗することが予想される。
 1つ目は、白人男性にしぼった発言によって勝利してきたが、その発言は、白人男性以外からは強い拒否をうけており、発言を撤回して歩み寄ろうとしても支持をえることはほぼ不可能であること。
 2つ目は、中道にポジションを移そうとすればするほど、今までの白人男性の支持を失うことになり、ポジションの移行がとても困難であること。
 3つ目は、民主党の候補者であるヒラリー氏はもともと人気がなく、ヒラリー氏を攻撃したとしても、ヒラリーが嫌いな多数の中の一人でしかなく、何ら目新しくなく埋没することになる。
 トランプ氏は、候補者がだれも口にしなかったことを言うから刺激的である種の熱狂を生み出したが、本選挙ではそうした発言のトーンを落とさないといけないし、相手候補への攻撃はなんら刺激的ではない。
 歴史的な大敗北を決したとしても、おかしくない。

 民主党のヒラリー氏は、運がよいことに、相手がトランプ氏であるから勝ち目がある。
 もし、共和党本流の候補であったら、ヒラリーが嫌いな有権者によって相手候補に票が流れ敗れる可能性は十分にあったが、トランプ氏であれば、トランプ氏への反対票で十分な票を得られる。
 もう一つ幸運なことは、オバマ政権の経済政策がとてもすばらしく、本選挙中もその後も経済成長が約束されており、選挙中はオバマ政権の経済政策を世襲するだけで十分以上の追い風になることだ。
 ヒラリー氏が敗れるとしたら、何か致命的なスキャンダルが発覚することくらいだろう。

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