農協の影響力の低下

20 8月

 金融事業でしか、生き残れないかもしれない。

 さもなくば、海外販売業になるかだ。

 

 2012年度の農家の出荷額全体のうち、農協に下ろした金額が49%と、50%を割り込んだ。

 農作物の収穫高の多寡に係らず流通と販売を可能にしているのが農協である。

 従来、消費者に直接アプローチするのは地元の消費者か自ら販路を拡大していくしかなかったが、流通や資金決済が安価に利用できるようになりネットで直接販売ができるようになったっために、農協に頼らない販路の拡大が可能となった。

 小売、外食産業、食品加工産業も直接農家から仕入れることにより、農協を介さない取引が増えている。

 農に先進的な農家や企業ほど、農協を介さなくなっている状況が、50%割れという現状になっていると考えられる。

 農協の将来は、金融によって収益を確保しているとはいえ、先進的な農家や企業が離れているのだから、見通しが明るいとはいえない。

 

 大規模化など経営の合理化による生産性の向上が求められていても、「農家の互助組織」という性質上、零細農家も大規模農家もひとつの組合員であり、大規模化を推進する役割は期待できない。

 大量生産以外に生産性を向上させるには、単価をあげて利益率を上げなければならないが、そのためには付加価値をつけることや高く売れる販路を開発しなければならない。

 国内で付加価値をつけて売ろうとしても、地域ごとのブランドが乱立しておりそこに割って入っていき、かつ維持するのは難しい。

 では海外簡単に販路を拡大できるかといえば、市場がひろがるということは参入者も増えるということなので、容易ではない。

 しかし、人口の減少によって国内市場の縮小は確実で、世界、特にアジアの新興市場は拡大し続けていくのだから、海外に販路を拡大する必要があることは明らかだろう。

 協同組合という組織が農家の互助組織である本来の役割から考えれば、農家個人の進出が難しい海外市場へ、農家個人の代わりに開拓する使命があるといえる。

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