株式平等原則と株主優待制度

17 8月

 株主平等原則(会社法第109条1項)は、「株主を持株数に応じて平等に扱う」という原則で、株主比例割当の原則であり、多数決の濫用から少数株主を守るという重要な機能を有する。

 持株数と保有期間による区別は、大株主や創業者などにのみ特権を付与することに繋がるから、違法と解される。

 株主優待制度とは、株主に対して会社の事業に関連する便益を付与する制度である。

 この制度は、1:違反し無効の疑いありとする見解、2:優待の程度が軽微であれば違反しないとする見解、3:会社の合理的必要性の前には株主平等原則も譲歩するとの見解、4:厳格な株主平等原則の適用範囲は、会社法第308条1項・第454条3項等明文の規定のある範囲に限られ、それ以外については、法の一般原則から生ずる合理的事務処理の要請があるに過ぎず、株主優待制度は後者の範疇なので違法性がないとする見解がある。(参照:江頭憲治郎「株式会社法第3版」)

 

 以上が株主優待制度と株主平等原則の概要である。

 長期保有株主を増やすために、保有期間に応じて株主優待を付与したり、または特典を増やすことを、企業の資本政策とする企業が増えてきたようだ。

 しかし、保有期間に応じて株主優待をすることは、株主平等原則に反することから違法配当に当たると考える。

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