東京都都知事選挙は面白かった

15 2月

 東京都都知事選挙は、桝添氏の圧勝?で終わった。

 組織票で固められていることが安定感と安心感を有権者に与えたために、他の候補者の倍以上の得票を得たと考えられる。

 ここだけみると大きな波乱も何も内容だが、よくよく見てみると、今後のうねりを予想される兆候が散見されている。

 

 まずは、選挙戦で注目を集めた細川氏が3位と惨敗したが、街頭演説では人だかりをつくっていた。(反対に桝添氏は聴衆にはまったく人気が無かった。)

 テレビの報道では、小泉元首相にモザイクがかけることがあるなど原発推進者の謀略だという主張もあるが、聴衆の人気と結果がこれだけ乖離するのは興味深い。

 小泉元首相と反原発で一部の有権者には強い人気を持ったとしても、広がりを持てなかった。

 著名な人物であっても安定を求める有権者にとって議会などを味方に付けているとはいえないことが安定感不足であったこと、そして、民主党の支持をうけていたことにより不安定な印象を与えたことが要因であろう。

 民主党は先の政権運営から不安定の象徴であって、自民党がどれほど大きな問題を起こそうともその受け皿にはなり得ないことがはっきりとした。

 今後は目新しい新鮮な政党よりも、安定感のある政権運営をしてくれるような土台がなければ小選挙区では勝てないだろう。

 

 反原発票であるが、細川氏と宇都宮氏を会わせても桝添氏を超えるコトが出来ない。

 原発の可動を支持する層からは、「有権者の良識が働いた」と評価を受けているが、むしろ、反原発票が200万票近く集まったことが驚異的だ。

 (反原発が民意だという主張をしたいわけではありません。)

 首相官邸を囲んだデモがあっても、反原発は政治的には大きな勢力にはならなかったし、日頃の報道(ネットでは無く、新聞テレビといった浅く広く訴えかける媒体)では、福島原発の状況や被災地を伝えることが薄くなり、電力需要についても意識することもほとんどなくなったからだ。

 原発は社会的に忘れられているかのようであるにもかかわらず、票という形に結びついているのは何故なのだろうか。

 得票率が下がれば堅固な思想を持った層の影響力は増すが、それだけでは今回の結果を十分に説明は出来ない。

 次の国政選挙では、共産・社民とかぶらない反原発票はかなりの影響をあたえるだろうし、それを何処が採るかが議席数に直結しそうだ。

 

 60万票を獲得した田母神氏は、当初は泡沫候補のような扱いだったが、十分な票を獲得した。

 なぜ田母神氏が得票を伸ばしたのかと言えば、中国の領土的野心と韓国の執拗な主張に対しての反発を受け止めたということがある。

 また、得票した有権者は右翼というわけではなく、どちらかというマスコミと左派への反発を持つ者達だろう。

 在日朝鮮人や部落差別などは現にあるとしても、そこから派生した利権や暴力については無かったかのようにマスコミでは触れられなかったことが、票という形の行動になった。

 マスコミが、55年体制の従来型の結論と報道の仕方を続けていけば、この層は増えることはあっても減ることは無いだろう。

 ただ、積極的な支持層ではなく、反発という批判票なので、一定の得票をこれからも得られるだろうが、ひっくり返すほどの得票を得られるとは考え難い。

 

 入家氏は、ホリエモンなどのアルファブロガーの支持があったけれども泡沫候補のトップにしかならなかった。

 そもそも知名度が低いこと、立候補が遅かったこと、テレビ・新聞という広く社会に認知させるメディアではなくネット頼みだったことを考えれば、十分に検討したといえる。

 街頭演説をほとんど行わずTwitterなどのネットを中心と据え、選挙をイベントとして浮動票を一気に取り込もうとした思い切りのよい選挙戦略であった。

 ただ、入家氏と田母神氏との選挙結果の差は、マネジメントが出来ていたか否かであり、、組織化が票に結びつくことを明らかにしたと思う。

 (細川氏も組織化が上手くいっていなかったようであるし)

 旧来の思想からぶれない共産党と社民党は、組織を広げるコトが出来ないから何があっても主流にはなり得ない。

 純粋に目的や党是がはっきりしている政党ではなく、良くも悪くも様々な思想が混在しているけれども組織として成り立っている政党でなければ、政権交代は出来ないだろう。

 もちろん民主党は、それにはなり得ないが。

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