主催:日本政策金融公庫
『高校生ビジネスプラン・グランプリ』
http://www.jfc.go.jp/n/grandprix/index.html
2014年1月11日、全国1400以上の応募の中から選ばれた8のビジネスプランのプレゼンテーションが東京大学で行われた。
ビジネスプランは、それぞれの高校で学んでいることや、地域の特性を活かしているものが多かった。
そのためどのビジネスプランも地に足がついた内容で、実現可能性・発展性が非常に高く、「明日からでも、どっかの企業がパクってやりはじめるのでは?」と思わされるほど、素晴らしいものだった。
私ごときでは、どのプランがより優れていたかの判断をすることが出来ないほど本当に水準が高く、高校生と学校の潜在能力の高さは、否定しようが無い。
素晴らしいビジネスプランの中でも、沖縄県立八重山農林高等学校の『老廃牛(経産牛)から「石垣長寿牛」加工食品の開発』と、千葉県市川高等学校の『親孝行サービス~洗濯の新たな選択肢を求めて~』が特に目ついた。
八重山農林高等学校のビジネスプランは、安値で買いたたかれる老廃牛に付加価値を加えて、「石垣長寿牛」として売り出すというものだ。
「石垣長寿牛」ブランドとして老齢の母牛を高付加価値で売り出すことは単純に所得向上というだけでなく、生産性の低下した母牛を早期に処分することを促す要因になり、結果として、石垣島の畜産業界全体の生産性向上に寄与できるという点が秀逸だった。
販売先を空港やホテルなどを想定しているようだが、私の個人の要望として、出来れば八重山農林高等学校で販売して欲しい。
学校は信用の塊で食品偽装などの不安がなく、そして、顔の見える商品を買いたいという観光客としての欲求に応えるものだからだ。
市川高等学校のビジネスプランは、部活動などで汚れた衣類を夕方預ければ、翌朝洗濯されたものを受け取れ、想定販売価格は一月25日利用して2000円というものだ。
部活動をやっていれば大量にでる洗濯物を家に持って帰って洗わなくて良いというのであれば、非常に助かるサービスだ。
私は当たり前になっていて疑問にすら思わなかったことだったのに、彼らは不便であると認識し、ビジネスに転換する。
ビジネスの種は何処にでもあるが、気づくか気づけないかの差であろうし、市川高等学校の高校生は気づいてさらに形にした。
「負けた・・・」と思って悔しかった。