日本版IFRSに反対

12 7月

 物差しは、本来一つであるべきだ。

 

 国際会計基準の導入の可否や時期について、日本は結論をただ先送りにしてきた。

 周回遅れで取り返しがつかなくなってから参加するのか、早急に導入を図るのか。

 経済成長のためにはなんでもやる?自民党政権になり、対応への決断が期待されたが、出されたものは、IFRSもどきを作成することだった。

 

 IFRSもどき=日本版IFRSは、IFRSの会計基準を順次日本の規準に取り入れるというエンドースメントアプローチを採用していることだ。

 これはIFRSではないし、日本版IFRSを作成してもIFRSを導入したといえない。

 問題なのは、現在の日本の証券市場では、日本の会計基準、米国会計基準、国際会計基準がすでに認められており、会計基準という物差しが3つある状態から、さらに日本版IFRSという物差しを追加しようとすることだ

 そうなれば物差しが4つになってしまい、ただ、煩雑で分かり難くなってしまう。

 

 物差しが複数存在すると、企業間の比較が困難になってしまうこと、財務諸表利用者(投資家)に不必要な負担を強いることになり、市場の価値を棄損することになる。

 どのような理由であれば、これ以上の会計基準を併存させることは、害でしかない。

 

 対外的にはどうであろうか。

 ルールを作成する側は圧倒的に有利な立場になれるが、その機会を逃してきたのが日本である。

 IFRSを導入すること以外に、ルール作成側に対する主張は無しえないにも関わらず、出してきたのが、エンドースメントアプローチを併存すること。

 今更というあきれる思いを持たれても、エンドースメントアプローチによる利益は、何もない。

 

 日本版IFRSは、最悪の答えだ。

 これなら、(IFRSの導入の時期・可否をめぐる)結論を先送りする方が、はるかにましだ。

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