国家資格は国民の公共の福祉に資する為にある

13 10月

 国家が資格を管理する理由は、その資格制度を通じて、国民の公共の福祉に資することを目的にしている。

 資格取得者のために、国家が資格制度を設けているわけではない。

 

 日本税理士会連合会が「税理士法に関する改正要望書」を公表したことに対抗し、日本公認会計士協会が、会長所感「日本税理士会連合会の「税理士法に関する改正要望書」について、を公表した。

 日本税理士会連合会の主張は、「公認会計士は税理士登録するためには、税法に属する科目に合格すること」というものだ。

 対して日本公認会計士協会の主張は、「税理士試験の科目を受けなおす必要はない。なぜなら、公認会計士試験に租税法の科目が含まれ、かつ2年間の研修を必要とし、さらに修了考査合格後にもCPE(継続的研修)を義務付けているからだ。」というものだ。

 税理士側の主張は、税理士資格取得のいびつさがあるから、公認会計士のみを目の敵に主張してもまったく説得力がない。

 そのいびつさとは、国税庁OBは在職年数が一定以上であれば無試験で資格を取得できることや、大学院の学位を取得すればよいことによって、試験を経て資格取得者となるものが半分程度であることだ。

 

 この税理士と公認会計士の資格試験制度について議論は、本質的にそもそも意味が無い。

 「国家・国民のための資格とは何か」という議論ではなく、資格取得者を減らして所得の改善を図りたい税理士と、税理士業務ができないと独立できないという公認会計士側の事情で主張しているからだ。

 「公共の福祉に資するための一定以上の素養を持った能力をもった者」のすべてに資格を取得させるべきで、資格取得者が増えれば増えるほど「能力のある者=公共の福祉に資する者」を意味し、資格取得者の増加は国家にとって有益である。

 それなのに国家が認定した能力を持った人材が減れば良いという発想は、明らかに国家の利益に反するものだ。

 能力を持っているか否かにかかわらず、既資格取得者の利益のみで資格取得の有無を判断することは、判断基準として明らかに誤っている。

このエントリーを Google ブックマーク に追加
LinkedIn にシェア
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です