音楽産業と家電産業 「違法ダウンロード刑事罰化・著作権法改正」

19 6月

 音楽産業の衰退と家電産業の衰退は、生産者の理屈でしか考えられないことが原因だ。

 

 音楽産業は一時の隆盛から年々沈下している。

 家電産業は新興国におされて、大幅な赤字を計上している。

 音楽産業と家電産業は、生産者の理屈でしか行動できないために、苦境に陥っている。

 

 家電産業は、高品質な製品を作れば消費者は買うはずだという生産者の理屈で、不必要な機能を拡充し、製品価格の高止まりを図った。

 しかし結果は、最低限の機能の途上国の製品に押され、最近では、同程度かそれ以上の機能を持ちかつ低価格の新興国の製品に負けている。

 負けた原因は、自らの技術を基準にした製品作りをしているだけで、消費者の需要に対応しようとしなかったことだ。

 これは、音楽産業にも当てはまる。

 生産者の自己満足のための高品質な音作りのためには巨額の費用がかかり、その費用を回収するために販売価格が高く据え置かれた。

 多様で安価な楽しみが提示されている現代において、高止まりした価格の音楽への消費が抑えられ、販売不振に陥っている。

 スマートフォンなど移動中・街中で音楽を聴いている消費者は、生産者が思うほどの高品質の音楽を聴こうとはしていない。

 もちろん、「高品質な音楽の方が良いか」と質問されれば、「高品質な音楽が良い」と答えるだろう。

 しかし、生産者が考える品質の音の違いを聞き分けられて気にする消費者は、果たしてどれだけいるのだろうか。

 違法ダウンロードをする人たちは、低価格でそれなりの音であれば満足する人たちが大部分だろう。

 その層を自らの怠慢によって取り逃しておいて、規制すれば買うはずだという発想が誤っている。

 

 デジタル技術が進歩し、安価に音楽を製作・販売することが可能であるにもかかわらず、「良い音であれば売れる」「今より良い音でなければならない」という妄想に駆られているうちは、衰退はとまらない。

 すべきことは、撮り逃している需要を、自己変革によって取り込むことだ。

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