消費税の増税に、消極的に賛成

24 4月

・まず管理できるものから管理する。

・支出の削減以外に、財政と経済の再建はできない。

 

 消費税を増税すべきかという議論は、増税反対派は景気優先派であって、増税賛成派は財政再建派と色分けされている。

 しかし私は、この色分けに強い違和感を持っている。

 なぜなら、支出については何も触れていないことと、財政再建のためには増税がまずはじめにすべきこととされていることだ。

 

・まず管理できるものから管理する。

 収入と支出のどちらが管理できるのか。

 それは間違いなく支出だ。

 これは、個人でも企業でも国家でも同じで、収支を改善しようとするのならば、まず、支出を抑えなければならない。

 支出を抑制することは苦痛をもたらすものだが、その苦痛に耐えることができない者が、収入を増やす努力ができるとは思えない。

 保証されていない収入増によって収支を改善しようなんて、怠惰ななまけものが抱く願望だ。

 ましてや、収入増によって収支を改善させると言っている者が、収入が増えてから支出を減らすなんてできるわけがない。

 

・支出の削減以外に、財政と経済の再建はできない。

 乗数効果という言葉が経済学にある。

 これは、ある支出が及ぼす波及効果がどのくらい大きいかというものだ。

 入門的な経済学の本では、消費性向の逆数だけ政府支出は波及効果を生むとされ、つまり政府支出の増加が景気刺激策になるという根拠になっている。

 しかし、政府支出による乗数効果は近年1以下ではないのか(政府支出が経済にとってまいなすでしかないということ)という実証結果もでるなど(もちろん1以上という実証結果もある)、その効果に疑問が持たれている。

 むしろ、政府支出のための増税や恣意的裁量的な制作が不確実性を増大し、市場を歪める副作用のほうが経済にとって深刻な悪影響を与える。

 私は政府支出を減らすことが、副作用をもっとも小さくする財政再建の方法であって、経済政策だと考える。

 増税は、投資意欲を低下させること、税制の改正が期待された税収をあげるとは限らず結果頻繁な税制の改正という不確実性を増大させること、パレート最適でない状況に導き易いこと(社会全体が効率的でないこと)が問題だ。

 支出の抑制は、恣意的裁量的であること、社会的合いが得られにくことが問題だ。

 市場がもたらす恩恵を最大限に活用するためには、不確実性を増大させにくい政策を採用するべきで、その点で支出の抑制が支持される。

 また、政府支出の抑制は、市場に対して、債券市場が健全化するというシグナルを示すことができるが、増税は、放漫な財政政策を先送りした側面から政府支出の抑制ほど強いシグナルを示すことはできない。

 強い政治主導による日本経済の興隆が求められているが、それは、積極的な財政支出でもなく、消費税の増税でもなく、ただ、政府支出が必要だ。

 政治とは妥協の芸術であるが、日本の財政が破綻してしまえば妥協する選択肢が失われることから、政治は必要とされない。

 増税か政府支出の増大による経済のテコ入れかという議論ではなく、まず政府支出の削減をするという議論が見たい。

 切に、見たいと思う。

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