中国共産党の瀬戸際「外交」

23 10月

 中国共産党は非常に危うい綱渡りの「外交」をしており、その緊張感は高まることはあれ、緩和することはない。

 ここでいう中国共産党の「外交」相手は、アメリカや日本ではなく、中華人民である。

 

 尖閣諸島の領有権をめぐり日中が対立と融和を図る中、反日デモが中国各地で起こり、デモは日本のスーパー料理店を破壊するなどの暴力行為に及んだ。

 反日教育を受けた人民が、領有権をめぐる騒動でナショナリズムの高揚から反日デモに及んだという側面はある。

 しかし本質的には、反日デモに名を借りた中国共産党に対する抗議行動であると私は考える。

 その根拠は、反日デモが、中国共産党にとってもっとも大事な第17期中央委員会第5回総会を開催している時に行われたこと、漁業権の関係する沿岸部ではなく経済発展の遅れている内陸部で起こったことからである。

 真正面から中国共産党に対してデモを行った場合、デモ参加者がどのような仕打ちを受けるのかは、ノーベル平和賞受賞者を見れば明らかである。

 中央委員会を開催している時にデモを行うことは、中国共産党の面子をつぶすことになるから、非常に危険な行為であったはずだ。

 それなのに反日デモを断行したことは、それだけ中国共産党に対する不満が鬱積していることの証である。

 

 北朝鮮が体制を維持するため、民主化を求めるアメリカに対して核をちらつかせて瀬戸際外交を続けているように、中国共産党も民主化を求める人民相手に瀬戸際「外交」を強いられている。

 中国共産党にとって、すべてを正当化し、体制を維持するための唯一のカードは経済発展だ。

 しかし、人民元安、都市部の不動産バブル、公共投資によってもたらされている見せ掛けの経済発展は何時までも続かない。

 経済発展というカードを失おうとしている今、中国共産党は体制を維持するためなりふりかまわなくなっている。

 人民の脅威に比べれば、日本などは取るに足らない相手であるし、またどのような「外交」をしようとも、体制に影響を与えない。

 

 勝利することはできず、負ければ全てを失う中で、引き分けを狙うだけの瀬戸際「外交」を、中国共産党は人民相手に日々繰り返している。

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