お勧め歴史マンガ

19 10月

1:宮下英樹「センゴク」「センゴク天正記」講談社(ヤングマガジン)

 豊臣秀吉に仕えた仙石秀久を中心とした戦国時代の合戦漫画。

 リアルな合戦が何よりも売りで、私が特に注目しているのは、後世に名の残らない人物に焦点を当てている点である。

 どうしても歴史漫画、小説は、後世の評価(長生きした人、功績のある人中心)を前提に物語が立てられるが、この漫画は、後世の評価を得られなかった人物を生き生きと描いている点で非常に面白い。

 暴力や性の描写が多いことに注意。

 

2:惣領冬実「チェーザレ 破壊の創造者」講談社(モーニング)

 ルネッサンス期のイタリアを舞台とした漫画。

 ニッコロ・マキャベッリ(君主論)の登場のさせ方など史実に反する点もあるが、15世紀のヨーロッパ情勢、建造物、世俗などについて詳細に表現している。

 ストーリーよりも、絵に注目して欲しい。

 

3:山田芳裕「へうげもの」講談社(モーニング)

 織田信長、豊臣秀吉に仕えた古田織部を中心として、文化に焦点を当てている。

 書籍「このマンガがすごい!」(宝島社)2007年オトコ版3位、2008年度オトコ編2位。第32回講談社漫画賞一般部門ノミネート。第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第14回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞。

 文化という視点から、戦国時代を表現している。

 

4:森薫「乙嫁語り」エンターブレイン(fellows!)

 19世紀後半の中央アジア、カスピ海周辺を舞台とする物語。詳細で丁寧な世相風俗、とくに衣装(布)の表現がすばらしい。

 壮大なストーリーの中で当時の生活を描いているのではなく、日常生活を魅せるように描いている。

 

5:ヤマザキマリ「テルマエ・ロマエ」エンターブレイン(コミックビーム)

 古代ローマ時代の浴場と、現代の日本の風呂(温泉)の相違点をおもしろおかしく表現したギャグマンガ。

 マンガ対象2010、第14回手塚治文化賞短編賞受賞。

 日本のマンガ文化の幅広さ、そして表現の豊かさを、馬鹿馬鹿しさに包んで楽しませてくれる良質なマンガ。

 マンガ大好きな人よりも、マンガを読むことがあるというような人に合う漫画。

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