大竹文雄「競争と公平感」中公新書、岩瀬大輔「生命保険のカラクリ」文春新書

29 7月

 大竹文雄「競争と公平感」中公新書

 

 「市場競争が貧困をもたらした」という考えが日本においては通説となっており、市場競争は悪であると批判する人は多い。そして資本主義、市場競争の評価は正邪によって判断される。

 この本は、「市場原理は悪なのか?」という正邪の問ではなく、「そもそも市場原理とは何なのか?」という問いに、1つの答えを与えてくれる。

 また資本主義の利点と欠点を小難しい経済学の理論と数学を用いずに、簡単に読める新書という形態の本であることが秀逸だ。

 

 岩瀬大輔「生命保険のカラクリ」文春新書

 

 多くの外資系の企業が日本に進出しようとしてきたが、日本市場の特殊性や競争の激しさによってほとんどの企業が撤退していった。

 しかし、保険業界だけは外資系が撤退することなく活発に営業している。

 これは、日本の保険業界は競争が乏しくおいしい業界であり、そして日本企業の競争力がないことを示している。

 この事実を裏返せば、消費者である被保険者が損をしていることを意味する。

 

 「私たち被保険者が損をしないためにはどうすればよいのか?」「どのような保険に入ればよいのか?」を勉強するための保険の本は、どれも難しくて敬遠してしまう。

 著者の岩瀬大輔氏は、東大に現役で入り司法試験を1年で合格した秀才だ。その岩瀬氏であってもサラリーマン時代に加入していた保険は理解できなかったと述べている。

 しかしこの本は難しい保険の理論などを全く無視して、簡潔な保険の選び方を教えてくれる。

 是非ともこれから保険に入ろうとする人、または既に保険に入っている人に読んで欲しい本だ

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