表現規制賛成派に都合の悪い統計資料

8 6月

 統計資料からわかること

・日本は児童ポルノ大国ではない(先進国で最下位)。

・保護者はマンガの表現規制を望んでいない。

・児童虐待(性犯罪)は家庭外の者ではなく、家庭内の者によって行われ、表現の規制は児童を性犯罪から守ることに何の効果ももたらさない。

 

 資料1は、インターネット上にいる児童性愛者の国別分類であるが、主要先進国(G8)の中で日本は最下位である。ポルノ産業にもっとも厳しい法律を適用しているカナダは日本の倍である。資料2は、インターネット上にある各国の児童ポルノサイト数であるが、これも日本は最下位であり、人口当たりで見るとダントツに少ないことがわかる。

 日本は諸外国と比較して児童ポルノで溢れていると主張する人たちは、何を根拠に主張しているのか?

 

 資料3は、平成21年度マスメディアに関するアンケート調査「子どもとメディアに関する意識調査 調査結果報告書」である。

 「子どもに見せたくないマンガ・コミック、雑誌はあるか?」という問いに対して、保護者の50%以上が「ある」と回答している。しかしこの回答は至極当然の結果である。私は子どもに見せたくないマンガはある。小説も、映画も見せたくない作品はある。すべての作品を対象にすれば、見せたくない作品があることは当然だ。マンガを好きで、よく読む保護者ほど「ある」と回答したのではないだろうか。むしろ「ない」と回答した保護者は、マンガをあまり読まないのではないだろうか。

 「日本PTAとしてどのようなことに取り組めばよいか?」との問いに対して、半数近くの保護者は業界の自主規制を指示している。有害図書の規制強化は2割程度(直接的な規制強化は1割程度)である。

 アンケートの問いかけは、規制強化や否定的な意見に誘導する問いかけとなっている。それでもこのような低い数字になっていることから、保護者はマンガを否定的にはとらえておらず、また条例や法律などによる規制強化には反対しているということがいえる。

 むしろ情報リテラシーやマスコミ報道に対する懸念の方が強い。これは報道は真実を伝えようとしていないという懐疑心を保護者がもっていることを示しており、マンガよりもずっと問題視している。

 

 資料4は、平成22年3月神奈川県中央児童相談所-神奈川県児童相談所における性的虐待調査報告書(第3回)であり、虐待者の延べ人数111件のうち、家庭内は90(81%)件、家庭外は21件(11%)となっている。

 表現の規制派は、性犯罪は家庭外の変質者が起こしており、変質者を増やし、または行動にいざなう児童ポルノ(マンガを含む)を規制することによって、子どもを守ることができると主張する。しかし、80%以上の児童虐待(性犯罪)は家庭内で起こっている。家庭内、親によってなされる児童虐待は、児童ポルノを規制することによって減らすことができるのだろうか?私は家庭内の児童虐待と児童ポルノの間に相関関係があるとは思えない。

 自分にとって不快な作品を抹殺すれば、社会から犯罪がなくなるということは幻想であって、ただの自己満足だ。そして、被害にあっている、または被害にあるかもしれない子どもたちを本当に守ることから目を背けることでしかない。日本から児童虐待を減らすためには、表現の規制とは別個の仕組みが必要である。


イタリアの児童保護団体「テレフォノ・アルコバレーノ」の2009年版最新レポート

資料1

・インターネット上にいる児童性愛者の国別分類

1位:アメリカ 22.3% 人口3億人 G8

2位:ドイツ 17.6% 人口8270万人 G8

3位:イギリス 6.5% 人口5980万人 G8

4位:ロシア 6.1% 人口1億4250万人 G8

5位:イタリア 5.0% 人口5810万人 G8

6位:フランス 4.8% 人口6070万人 G8

7位:カナダ 3.0% 人口3260万人 G8

8位:スペイン 2.3% 人口4340万人

9位:オランダ 2.2% 人口1640万人

10位:スウェーデン 1.8% 人口910万人

11位:スイス 1.7% 人口730万人

12位:オーストラリア 1.7% 人口2040万人

13位:ブラジル 1.6% 人口1億8890万人

14位:チェコ 1.6% 人口1020万人

15位:ポーランド 1.5% 人口8350万人

16位:日本 1.5% 人口1億2820万人 G8

17位:ベルギー 1.4% 人口1040万人

18位:ウクライナ 1.0% 人口4600万人

19位:メキシコ 1.0% 人口1億830万人

20位:ハンガリー 1.0% 人口1010万人

その他 14.6%

 

資料2

インターネット上にある各国の児童ポルノサイト数

総数 49,393

1位:ドイツ 19,488 人口8270万人 G8

2位:オランダ 10,277 人口1640万人 G8

3位:アメリカ 8,411 人口3億人 G8

4位:ロシア 7,118 人口1億4250万人 G8

5位:キプロス 1,688 人口80万人

6位:カナダ 1,013 人口3260万人 G8

7位:ハンガリー 450 人口1010万人

8位:スイス 244 人口730万人

9位:スペイン 119 人口4340万人

10位:タイ 107 人口6480万人

11位:スウェーデン 104 人口910万人

12位:イギリス 69 人口5980万人 G8

13位:日本 56 人口1億2820万人 G8


資料3

平成21年度マスメディアに関するアンケート調査

「子どもとメディアに関する意識調査 調査結果報告書」

 

 見せたくないマンガ・コミック、雑誌があるか?

 「小学生の保護者」60.1%

 「中学生の保護者」55.4%。

 

 日本PTAとしてどのようなことに取り組めばよいか?

 「出版業界に対して、有害図書等の販売自主規制や積極的な対象年齢の表示を要望する」47.6%

 「コンビニや書店等に対して、一般の図書と有害図書を区別陳列する運動を推進する」45.2%

 「子どもの目に触れる情報・物に関して、保護者がさらに関心をもつよう啓発する」35.3%

 「有害図書類に対して、自治体の有害図書指定等の規制を要望する」24.9%

 「有害図書等の範囲を現状より拡大する」11.3%

 

 子どもの教育のための社会環境でこまっていること

4位:テレビ等マスメディアの悪影響(5.4%)

16位:情報リテラシー(1.5%)

20位:雑誌・マンガやビデオの内容が子どもに与える悪影響(1.0%)


資料4

平成22年3月 神奈川県中央児童相談所

神奈川県児童相談所

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