googleと餃子

29 3月

 今から2年前の中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、呂月庭を事件の容疑者として逮捕したと報じられた。

 なぜ今このような逮捕劇が起こったのか?

 その理由は、googleの中国市場からの撤退であると考える。

 

 googleは、人類が使う全ての情報を集め整理するという目的をもって設立された会社であるが、中国では天安門事件やチベットなどをアクセスできなくするなど設立の目的に反する行為を行っていた。

 中国政府の検閲に反発するという建前のもと(当初の思惑と異なり、市場を占有できなかったという経済的事情も撤退の大きな理由であろう)、今回中国市場からの撤退を発表した。

 中国政府は、googleやtwitterなどの代替ソフトの普及を積極的に後押ししており、またその代替ソフトがかなりの市場占拠率を有していることから、一見、他の国々と変らないネット環境が確保されているようにみえる。

 しかし、それら代替ソフトを作成している企業は中国の民間企業で、中国政府の従属的な企業であり、今後、どのような形でネットの中の情報を統制していくかは未知数である。

 

 googleのみならずDELLといったグローバル企業が中国から撤退を始めている。

 中国が世界第2位のGDPになり、中国に対する世界各国からの世界秩序に対する貢献という要求が日増しに高まっている。しかし中国からグローバル企業が次々に撤退するといった大国ではありえない事態が起こり、世界秩序に貢献しない無責任な国家という印象を多くの世界市民に与えている。

 アメリカ・日本に追いつこうという状況であるならば、人権や環境といった問題に対して無責任であったとしても大目にみられたのかもしれない。しかし経済大国として認知されるに至っては責任ある行動を求められる。

 

 中国は世界有数の大国となったが、中国人になりたいと考える世界市民はどれだけいるのだろうか?

 金以外の理由で中国に進出したいと考える企業はあるのだろうか?

 今回犯人を逮捕したと中国政府が公表したことは、無責任な国家ではない、自由と魅力のある国であるとアピールする狙いであると考える。

 自由の無い国に魅力は無い。アメリカは多くの批判を浴びているが、自由という点で多くの魅力をもち、多くの人びとを引きつける。

 

 自由な思想。

 自由な発言。

 自由な報道。

 

 googleなどの撤退と中国製冷凍ギョーザ中毒事件の容疑者の逮捕は、自由が無ければ中国の発展はできないと中国政府が苦々しく認めた証なのかもしれない。

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