管理会計のポイント

4 2月

・可視化

・費用対効果

 

 管理会計とは、企業内部の経営者のために、戦略の策定と実行を支援するとともに、経営上の意思決定と業績評価を目的とする会計(桜井通晴『管理会計第3版』)をいう。これは、管理会計は、「企業内部の各階層の経営管理者のためのもの」であり、「意思決定のための情報を提供するもの」であるといえる。

 様々な管理会計の技法があるが、管理会計の技法は、「可視化」と「費用対効果」の2つの視点で考察しなければならない。

 

可視化

 管理会計の様々な技法は、目的を達成するために、企業活動を管理会計情報(注1)として抽出するという「可視化」のために用いられる。管理会計は、まず目的を設定し、目的達成に必要な情報を集める技法と言い直すことができる。

 管理会計の技法はあくまで目的達成の道具であり、管理会計の技法の導入は目的達成のための手段にすぎないという点に注意しなければならない。

 常に、『目的を達成するために何を可視化するのか?なぜそれを可視化する必要があるのか。』という点に注意して管理会計の技法を考える必要がある。

 

費用対効果

 『世界最先端のAというサービスを導入すれば毎年100万円の収益をあげることができるが、毎年120万円以上の費用がかかる』としたら、だれもこのサービスを導入しない。

 管理会計の技法はさまざまな利点や収益を企業にもたすかもしれないが、導入により費用がかさみ利益を圧迫するのならば、ある面で有用であったとしても用いるべきではない。

 アメリカでは会計事務所が管理会計の技法を企業に売り込む。しかし、アメリカの事務所では、自らが売り込んだ管理会計の技法を自らの事務所ではほとんど使っておらず、旧来のやりかたを世襲しているという事実がある。

 管理会計の技法の導入にあたって、目的を達成するための有効性と、それに費やされるコストを慎重に吟味する必要がある。


注1: 管理会計情報

 管理会計情報とは、貨幣によって表されるものに限られ、製品の印象ややる気などは管理会計情報に含まない。(それらの情報を含むという主張もある)。

 なぜなら、貨幣という共通 のものさしを用いることによってのみ能率や経営責任を客観的に問うことができるからである。

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