倒産処理・私的整理の特徴

2 2月

 倒産処理制度は、基本的には債権者のための手続であり(個人の場合には多少異なります)、まず私的整理と法的整理の2つにわけることができる。

 さらに法的整理は、破産手続(清算型・管理型)、会社更生手続(再建型・管理型)、民事再生手続(再建型・DIP型)の3つに分けられる。

 今回は私的整理のみ述べる。

 

私的整理の利点

・簡易性

 すべての関係者の合意によって処理されるため簡易な手続とすることが可能。

・廉価性

 手続は債権者が主導し、手続運営の費用は最小限に納めることができる。

・迅速性

 関係者の合意に基づくため、手続を大胆に省略・回避することができる。

・秘密保持性

 外部に倒産の事実を公表する必要が無く、秘密にすることができる。

 

私的整理の欠点

・手続の不透明性

 私的整理を利益獲得の手段と考える反社会集団が関与する余地を与える。

・手続の不公平性

 手続的保証が一切無く、債権者間の公平・平等な取り扱いがされない可能性がある。

 

私的整理の法律構成 信託説(有力説)

 私的整理を委託する債務者が委託者、私的整理を引き受ける手続主催者である債権者委員長が受託者、そして私的整理によって利益を受ける債権者が受益者という位置づけで考える。

 債権者委員長が受託者として善管注意義務を負う。私的整理の最大の欠点である不平等・不透明な処理があった場合には、債権者委員長が債権者に対して不平等に得た財産を弁済する義務を負う(東京地裁57.4.27)。

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