ワークシェア導入と賃金補填

2 2月

 今回の不況下において、企業が派遣を大量解雇したことが問題となっている。その解決策として、ワークシェアの導入が検討され、議論されている。

 

 「企業と労働者が分かち合う」という総論では異論がない。しかし、具体的に定義や有り様をつめていくと、企業と労働組合(派遣を含めるかも問題)の隔たりは大きい。

 企業にとっては、賃金の引下げによる固定費を削減することができる。反面、厚生年金などの社会保障費用を含め、実質的にどの程度削減できるか不明であり、導入のメリットを受けられない恐れがある。

 労働組合にとっては、不況や原材料の値上げ、販売不振などを理由に、安易な賃金引下げを可能にするのではという警戒感がある。

 

 ワークシェアを日本で導入するために、政府がワークシェアによる賃金引下げの補填を政府が行うべきであると考える。

 この政府補填により、企業は賃金引下幅を大きくとることが可能となる。労働者にとっても雇用が守られ、かつ賃金の引下げもある程度抑えられる。政府にとっても、失業率の悪化を抑えられる具体的な雇用対策になる(公共事業や定額給付金よりもずっと有意義であると考えられる)。

 

 賃金の補填を税金で行うのであるから、政府が責任をもって公正に行う必要がある。そのために、補填するための条件を明確にし、国民の代表である政府の責任で賃金補填を認めるべきである。

 政府に決定権を与える理由は、今回の世界的な大不況などの場合にのみ、政府が賃金を補填すべきであり、個別企業の業績不振の場合にまで介入し、賃金を補填すべきでないと考えるからだ。よって、経営戦略の失敗による業績不振のときに、経営者がワークシェアを発動する場合には、賃金の補填はなされない。

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